Farnce / Savoie
Jean Yves Peron
· i Vicini Barbera 2019 イ・ヴィチーニ・バルベーラ
品種 バルベーラ
750ml 赤
粘土石灰質土壌。14日間全房発酵。225Lの樽で12ヵ月熟成。
仄かにオレンジがかったやや淡いルビー色。
グレナデンなど赤い果実の凝縮した果実香に、プルーンやデーツ、いちじく煮などの甘やかでコクのある香り、土や根菜などの香りが加わり複雑な印象を感じさせます。
充実感のある果実の風味とは対照的に、軽やかなミディアムタッチで負担なくしなやかに体へと沁み込むように流れます。澄んだ張りのある酸が繊細で上品な印象を引き立てながら、舌先から中盤にかけてグレナデンや赤い果実のドライフルーツのように甘酸っぱく可愛らしい印象の果実味が優しく広がり、後半にかけて黒系果実のドライフルーツのコクや深みが少しづつ重なりゆくように溶け込み奥行きを感じさせます。伸びやかでいて、赤い果実の緻密さと黒系果実の甘美なコク深い風味が絡み合う骨格の感じられる味わいです。(インポーター資料より)
Jean Yves Peron / i Vicini Barbera 2019
ジャン=イヴ・ペロンは2004年からサヴォワのアルベールヴィルでマセラシオンを行う醸造を主にワイン造りする生産者です。
彼は90年代にエノログの学校に通い、その後はアルデッシュ県コルナスのティエリー・アルマン、アルザスのジェラール・シュレールの元で働き、その他にはアメリカやニュージーランドでも経験を積んだ後、2004年独立に至ります。マセラシオンに関する豊富な知識と経験や高度な技術を駆使して、2011年以降はサヴォワ県内で育つイタリア品種も取り入れ、現在毎年約16キュヴェを造り出すフランス国内では唯一無二と言っても過言ではない生産者です。
イタリア品種に関しては、2017年に現カーヴを建設後、醸造規模を拡大しイタリア現地のアスティとカザーレ・モンフェッラートの葡萄も扱い”i Vicini”というネゴシアンシリーズも並行して醸造を行っています。
とても面倒見が良く穏やかで、話すことが大好きな印象を受けます。ワイン造りに関しては極力その年の特徴とテロワールが現れるよう自然に大きなリスペクトを払いつつ、長年の経験を元に常にロジカルで科学的なアプローチをします。この仕事を20年近く続けていても、毎年のように躊躇なく新しい試みをする探究心、そして彼の様相とその研究的な考え方は、一種のサイエンティストのように感じられます。
● 畑及び栽培
土壌:1.5haの石灰質、シスト、ミカシスト(結晶片岩の一つ、アルミや鉄分などのミネラルを豊富に含む)
畑は標高250~550mに位置し、セラーも570mと高く夏でも温度が比較的低く保たれます。サヴォワには山が多くあり、元々寒い地域のためワイン造りにおいては近年顕著に伺える地球温暖化に対応できていると話していました。例えば2018年のような猛暑の年であっても酸を保ち、バランスの良い仕上がりとなっています。
●葡萄品種:(サヴォワのフランス品種)モンドゥーズ、ジャケール、アルテス、ルーサンヌ、ピノ・ノワール、グランジェ、ガメイ、ミュスカ・プティ・グラン。
(イタリア品種)バルベラ、グリニョリーノ、コルテス、モスカート、ヴェルメンティーノ、ピノネーロ、ファヴォリータ
● 醸造
4つのルール:手摘み、全房発酵、亜硫酸無添加、熟成は最低10ヶ月以上を原則とし、マセラシオンをする際は約10日間以上のマセラシオンカルボニック。多くは、その後ピジャージュを1回もしくは完熟ぶどうを扱う場合はアルコール発酵が終わりに近づくまで1回/日行い長期間マセラシオンを続けます。
熟成は主に樽、ステンレスタンクやグレ素材のジャーも使用しますが、その期間は瓶内より樽内での時間を重視します。経験上、ワインの複雑さは10ヶ月以降から増してくるケースが頻繁にあり、瓶詰め後1年目で飲める状態まで樽で寝かせるべきだと考えているためです。
(インポーター資料より)