France / Savoie
La Vigne du Perron ラ・ヴィーニュ・デュ・ペロン
·Coufe Chien 2016 クッフ・シアン
品種 ジャケール
750ml 白
中程度の黄色。やや還元的な印象がありますがスワリングすると消え、また口中ではそのようなニュアンスは感じられません。完熟した黄梅やりんごの蜜などを想わせる香りがほんのりと薫ります。口に含むとあっさりとした馴染むような口当たりで、りんごや完熟した黄梅などから香り立つような風味、それと共に同調感のある張りのある酸が絡み合い、甘酸っぱい梅ジュースのような風味が大きく広がります。アフターにかけて繊細な昆布だしのような旨味が感じられ、鼻腔に抜けるローズマリーのようなハーブの香りが爽やかであとを引く印象を与えています。温度帯は冷やしすぎるとシャープな印象が強く果実の風味が控えめに感じられますので、室温に近い温度で柔らかい果実味をお楽しみ頂ければと思います。(インポーター資料より)
La Vigne du Perron / Coufe Chien 2016
リヨンから北東に1時間ほど行ったところにあるサヴォワ地方で、1年のブランクを空けて、フランソワ・グリナン氏がワイン作りを再会しました。(この再出発にあたって、ベルギー人の2人のナチュラルワイン愛好家が共同経営者として参加しています。)
4種類のワインのうち、ルーセットとピノ・ノワールは、ヴィル・ボワ村にある自社畑のものです。
ガメイとシャルドネは、有機栽培されたぶどうを買っていますが、4つ全てを合計しても2.1Haと極めて少ない生産量です。
ナチュラルワインを造り始める前は、ピアニストだったグリナン氏。古くて小さな醸造所をきちんと改装しているあたりは、氏の人柄が表れています。勿論ワイン作りもとても丹念です。栽培・醸造
ヴィル・ボワ村は山間部へと続く渓谷にあるため、ぶどう畑は標高約250mの斜面に点在します。
この地は夏でも夜間は冷涼な風が吹くため、ワインにフレッシュ感が生まれます。
ピノ・ノワールが植わる「レ・ゼタップ」の区画は、コート・ロティの畑のように歩くのでさえ大変な急斜面。畑の周りは季節の草花が、絨毯のようにさまざまな色の花を咲かせています。醸造面では培養酵母や酵素は使わず、補糖や清澄、濾過もしません。
現代では当然となった醸造技術や人的介入を控えたワイン造りをするには、有機栽培で育てた健全なぶどうが必要です。例えば合成化学物質の農薬を使ったぶどうには野生酵母が少ないため、酵母添加しなければ発酵が安定しない場合があります。有機栽培のぶどうは野生酵母の数が多く活力があるため、作柄が不安定な年でも問題なく発酵が進んでくれるようです。また、亜硫酸を使わずに発酵から熟成まで進めますが、できる限り空気と接触させずに造る必要があるため、ワインが還元状態に陥る可能性が上がります。その可能性を下げるためには、ぶどうが育つ段階から考えなければなりません。堆肥が多すぎると地中の窒素量が増えて還元しやすくなりますし、反対に少なすぎると発酵の妨げになってしまうようです。
AOC法では2009年から「AOC Vin de Bugey」を名乗れますが、それを用いずVDTにすることに決めました。