France / Bourgogne
Moreau Naudet モロー ノーデ
·Chablis 2022 シャブリ
品種 シャルドネ
750ml 白
栽培面積:12.45 ヘクタール
平均樹齢:20 年
土壌:石の多い粘土石灰質 畑の位置:東向きの丘の中腹
ドメーヌの村名シャブリは、Les Beaumonts レ・ボーモンのリュー・ディの 3 つの区画のブドウか ら造られます。
その他の村名シャブリの区画のブドウは全量ネゴシアンに売却されています。
ブドウは完熟を待って手摘みで収穫し、その場ですぐに選果。ブドウは全房圧搾で、ゆっくり と時間をかけて(3 時間半)圧搾されます。その後、10~12 時間かけて前清澄。アルコー ル発酵は野生酵母のみで温度管理機能付きのタンクで、3 ヶ月近くをかけて自然にゆっく りと行われます。マロラクティック発酵も自発的にスタートさせて、完全に行います。
熟成は、 引き続きタンクでシュール・リーの状態で行われます。熟成期間は 15~18 ヶ月。熟成期間 に澱引きを 1 回行って、ワインを空気に触れさせ、瓶詰め前に各ロットをアッサンブラ-ジュし て、自然清澄。その後、無濾過、もしくは珪藻土で軽く濾過を行って瓶詰め。
引き締まった印象で、香りの快活さ、透明感、そしてぞくぞくする複雑な味わいの層といった、 偉大なブルゴーニュの白ワインの愛好家がシャブリに求めるほぼ全てを備えている。
鼻腔でも 口中でもとてもジューシーで、果肉を思わせる質感と核果実がフレッシュなミネラル感と共に 存在し、カキの殻や熟したグレープフルーツの風味が溢れ出すフィニッシュへと誘う。
冷えた白 い果実が押し寄せ、口中ではこのレベルのワインにしては非常にドラマチックだが、モローの畑 がこのワインに与えた石や花のような新鮮さによって包まれ、撫でられているかのよう。このワ インは古風ながらとてもモダンな部分も兼ね備えている。良質な酸と果実味、そしてテロワ ールが感じられるワイン。甲殻類の料理やフライ料理、白身肉の料理などと一緒に召し上 がると良いでしょう。
(インポーター資料より)
Moreau Naudet /Chablis 2022
モロー・ノーデは 17 世紀から続く家族経営のドメーヌです。1929 年、当時のドメーヌの当主 アルフレッド・ノーデは、INAO のメンバーで、彼が中心となってシャブリのアペラシオンの境界 の策定を行いました。その後、アルフレッドはシャブリの INAO 委員会の名誉会員となりまし た。1950 年には Marie NAUDET マリー・ノーデが René MOREAU ルネ・モローと結婚。ブド ウ栽培に携わってきた 2 つの家系の名前を絶やさないために、ドメーヌ名を MOREAU NAUDET モロー・ノーデとしました。1968 年に Roger MOREAU ロジェ・モローがドメーヌに参 画して 1972 年にドメーヌを継承。1991 年には Stéphane Moreau ステファン・モロー(写真 上の左)がドメーヌに参画。2004 年のロジェの引退に伴い、ステファンが当主となり、その 後の名声を築き上げました。しかし、2016 年夏にステファンが心臓発作で急逝。妻のヴィル ジニ(写真上の右)がドメーヌを引き継ぎました。その直後にはドメーヌの今後を危ぶむ声 もありましたが、欧米での評価は揺るぎませんでした。ドメーヌを率いるヴィルジニは「ステファ ンが築き上げてきたこれまでのドメーヌのスタイルを継承します。長年ドメーヌで仕事をしてき た栽培・醸造チームが一緒にいるので全く心配していません。スターは一人の個人ではなく ドメーヌなのです。」と、ドメーヌとしての継続性を強調し、さらなる進化を誓っています。
モロー・ノーデでは、真に特徴的で並外れたシャブリを生み出すために、大量生産用の機 械が導入されてワインが産業化される以前の栽培方法を行っています。それは、幾つかの テロワールを共有するヴァンサン・ドーヴィサの影響を強く受けた手法で、畑の耕耘、有機栽 培、手摘み収穫、全房圧搾、野生酵母による発酵、自然清澄、長くゆっくりと行う樽熟 成と言った可能な限り自然な方法です。畑でもセラーでもこの哲学を実践しています。これ は、コート・ド・ボーヌのトップ生産者にも通じる方法で、この『時代に左右されない手法』と 努力により、モロー・ノーデのワインは、シャブリが痩せてつまらないものではなく、コート・ドール の最高の白ワインに比肩する質感と魅力を持ち合わせていることを証明してくれているので す。 ドメーヌでは、手作業で管理された畑から熟したバランスの良い果実を収穫し、はっきりとし たミネラルの中軸がバランスを取りながら、深みのある純粋な果実味と自然な質感と複雑 さ、凝縮感が兼ね備わった独特な個性を備えたシャブリを生み出しています。しかし、シャブ リ特有の快活さを生むしっかりしたバックボーンも保っていて、アンバランスさや輪郭のぼやけ という感覚は見受けられません。
ドメーヌはビオやビオディナミの認証は受けていませんが、ビオロジックを実践し、20 年前か ら、殺虫剤、除草剤、防虫剤、防カビ剤などは一切使用していません。施肥を行う際も有 機肥料のみを極僅かに施すのみです。また、一年に 4~6 回土を耕し、手作業で除草を 行っています。収量は、春先の短小剪定と厳格な芽かき、そして摘心によって低く抑えてい ます。一年を通じて、全ての区画で膨大な作業がありますが、ドメーヌではそれら全てを手 作業で行い、シャブリのテロワールがワインの中に表現されるように最善の努力をしていま す。
機械収穫が主流のシャブリでは非常に珍しく、ドメーヌでは特級、一級のみならず、村名 シャブリ、プティ・シャブリに至るまで全ての区画で、手摘みで収穫を行っています。ブドウは 完熟を待って収穫し、その場ですぐに選果します。醸造所に運んだブドウは全房で圧搾さ れます。圧搾は、空気圧圧搾機で、ゆっくりと時間をかけて(3 時間半)圧搾され、その 後、10~12 時間かけて前清澄を施します。アルコール発酵は野生酵母のみで自然に行わ れます。この点も培養酵母の使用が多いシャブリでは極めて珍しいことです。
プティ・シャブリと村名シャブリは温度管理機能付きのタンクで発酵を行います。レ・パル グのキュヴェとプルミエ・クリュ、グラン・クリュのワインは、1/3 が樽、2/3 がタンクで発酵が行わ れます。樽はバリツク(228 リットル)と 600 リットルの大樽を、キュヴェや収穫量に応じて 併用しています。アルコール発酵も 3 ヶ月近くをかけてゆっくりと行います。マロラクティック発 酵も自発的に行っています。熟成は、発酵と同じ容器を用いてシュール・リーの状態で行い ます。熟成はプティ・シャブリと村名シャブリが 15~18 ヶ月、一級と特級は 24 ヶ月という長 期の熟成を施します。熟成期間に澱引きを 1 回行い、同時にワインを空気に触れさせます。 そして、瓶詰め前に各ロットをアッサンブラ-ジュして、自然清澄させます。その後、無濾過、 もしくは珪藻土で軽く濾過を行って瓶詰めします。ドメーヌの大きな特色は完熟を待って手 摘みで収穫することとシャブリとしては長期間の熟成、そして、野生酵母のみで醸造を行う ことです。このため、ワインは若いうちは峻厳さが感じられますが、時間を置くことによって、シ ャブリのテロワールとミネラル感が明確に現れてきます。