France / Sud-Ouest
Simon Busser シモン・ビュッセー
· Le Bon, la Brute, le Truand 2022
品種:マルベック、ピノ・ノワール、トゥルソー
赤 750ml
マルベックとピノ・ノワール、トゥルソーを使用し、開放タンクで15日間のマセラシオン。その後ステンレスタンクで6ヶ月発酵・熟成。
やや淡い赤紫色。
熟したブルーベリーやブラックベリー、グレナデン、苺のコンポートなど新鮮な黒系果実に赤い果実のやや充実感のある香りが混ざり合い、加えて紫の花々を想わせる華やかさ、白胡椒やカルダモンの清涼感のあるスパイスのニュアンスが感じられ魅惑的な香りが漂います。
瑞々しく冷涼感のある軽快な飲み心地で、ブルーベリーなど黒系果実の果皮から放たれるような馨しさ、フルーティーで微細なタンニン、プラムや苺のような果汁感が絡み合い、スムーズに喉を通り風味は口中に大きく膨らみます。若々しい果実味に爽やかなスパイスが抑揚を感じさせ、アフターにかけて仄かにレーズンやクローブを想わせる風味が抜け奥行きを感じさせます。
(インポーターコメントより)
Simon Busser / Le Bon, la Brute, le Truand 2022
シモン・ビュッセー
オーナーであるシモン・ビュセーの父親は、既にビオロジック栽培をしていましたが、醸造設備を持たなかったため、収穫したぶどうは協同組合に販売していました。父が所有し賃貸するぶどう畑の内、一番古い樹齢(1970年)の一部3haのぶどう畑を引き継いで2007年よりワイン造りを開始。
2007年の醸造は、近所でワイン造りをする知り合いの醸造設備を借りて仕込みました。
それまでワイン作りを手伝ったことはあっても、醸造学校に行ったこともなく、ワイナリーで働いたこともないシモンにとっては、試験的な仕込みであり、どちらかというとちょっとした興味程度のことでした。知り合いである“近所のおじさん”のワイン作りを真似て作った初ビンテージは、SO2をあまり使わなかったという(SO2含有量は80mg/L)。今風のテクニックを駆使しないことが幸いしたのでしょう。その結果、ワイン作りとは、原料であるぶどう栽培と発酵という工程が必要な、奥が深く複雑で、内容の濃い点に興味がわいてワイナリーになる決心をしました。夢は地中海の大平原「カマルグ」で乗馬をして暮らしたい、というほど馬が大好きなシモンは、どうせ農業をするのなら馬で耕そうと考えます。友人を通して、馬でぶどう栽培をする蔵元として有名なロワールのオリヴィエ・クザンに出会い、手綱さばきの研修を受け、今ではボルドー液などの農薬散布以外は全て馬を使って栽培をするようになりました。「馬は、大地と私の大切な友達。」とシモンは言います。
【栽培・醸造】
そんな彼ゆえ、父から譲り受けたぶどう畑は当然ビオロジック栽培。現在では5haに拡大し、一部でビオディナミも実践している。2007年に「エコセール」の認証を取得しました。
「産地らしさ」その典型性をワインに表現するには、毎年異なる気候の違いに応じて最高のぶどうを育てること。ぶどうが最後まで熟成する力があるかどうか。そういう点も含めて収穫のタイミングがワイン作りにおいて一番重要だと考えています。「ぶどうがワインになる秘密の通り道がある」のだそう。
収穫の際には、喜び、または歓喜に包まれた雰囲気でぶどうを収穫できると、そのエネルギーがワインの味に影響すると思っています。(J.M.ブリニョも同じ事を言っています。)これは言い換えると労を惜しまず仕事をするということであり、心をこめてぶどう作りをすることにつながります。当然、醸造所での仕事も同じライン上にあります。
シモンの気持ちが皆に伝わるせいか、週末にあわせた3~4日間の収穫には、家族や友人、その家族が集まって50人前後の人が手伝ってくれる。バックラベルには、感謝を込めて収穫者の名前を入れています。
蔵の中での仕事は、できるだけ人為的な介入をしないよう、またポンプを使わないように心がけ、酵母は天然酵母を使い、SO2はできるだけ控えたワイン作りをおこなっています。(インポーター資料よりー)