France / Auvergne
Terre de ROA テール・ド・ロア
2019 Lunaire Saint-Pourcain リュネール サン=プルサン
“月のような、途方もない…”
品種:ピノ・ノワール60%、ガメイ40% 樹齢:20〜40年
土壌:花崗岩(火山性のシスト、片麻岩)
気候:半大陸性気候、変化系海洋気候
仕立て:ギュイヨ・プーサール
醸造:自然のまま介入せず土着の天然酵母で発酵させテロワールの表現に努める。
熟成:品種ごとにステンレスタンクで12か月、アッサンブラージュして2か月、瓶詰め前に最低限のSO2を添加。
味わい:張り詰めたストラクチャー、コショウ、力強く複雑。
アルコール度数 :15%
赤 750ml
この数年、低アルコールのワインを評価する傾向が見られるが
温暖化の恩恵も頭に入れておかないとこのような傑作を見逃してしまう。
イチジクのコンフィの芯をくりぬいた様な練れた黒果実にヨード。
香りの段階から構成の粒子の驚くほどの肌理細やかが感じられる。
乾いた印象というより少し湿ったような、朝露に濡れた果実。
チェリーやイチジクといった個々の要素は調和しており、わずかにシダの
サン=プルサン特有の高い酸のベースで流れ込む。
明らかに奥行きがありながらアルコール度数を全く感じさせない流れる果実。
特有の酸は塩味のある食事と合わせると残像を描く消えない余韻がより明確になります。
(2021年11月 インポーター試飲コメント及び資料より)
香りからプルーンや熟した黒い果実を連想させる。
タンニンは量は多めながらに細やかでスムース、重厚感のある液質を酸が支えている。少しの甘やかさ、果実の香りが鼻を抜けたあと、カカオのようなビターな余韻が続く。
(2022年1月試飲時点)
Terre de ROA / 2019 Lunaire Saint-Pourcain
フランスのヘソ、オーヴェルニュ地方より
Terre de ROA(テール・ド・ロア)
オーヴェルニュは厳密に言えばロワール地方の一部に組み込まれるのでしょうが、その立地、品種構成や歴史風土から、一般的なロワールと混同されないようオーヴェルニュとして分類しているように思います。
オーヴェルニュ中心部より少し北に位置するA.O.Cサン=プルサン。
この地のパイオニアとして注目を集めているのが家族経営の小さなドメーヌ。
Terre de ROA(テール・ド・ロア)となります。
Raisin(果実)
Organic(有機栽培)
Attitude(天体と向き合う姿勢)
これらの頭文字からROAと命名されました。
今春に試飲して、鋭角的ではなく浸透するような美しさのある酸味、
そしてその裏側から光が差し込むステンドグラスのような重なり合う果実の世界。
派手さはないですが、食事と合わせた時に胸の奥から洗われるような寄り添い方に感動しました。
全てのワインに共通するのは酸の高さ。しかし石灰系の硬質な酸の張りではないため、淡色を重ねたような果実がいつまでも消えないような感覚の余韻。
(インポーター資料より)