France / Cahors
DANIS DANS LA VIGNE ダニス・ダン・ラ・ヴィーニュ
· Life of party 2020
品種 マルベック60%、エジオドーラ25%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%、カベルネ・フラン5%
赤 750ml
ロット川に運ばれた沖積土壌、シリス⁽石英⁾が含まれるリモン状の土や石が多い土壌。短い醸しだが、発酵初期段階にピジャージュとルモンタージュを実施することによりアロマティックな風味をもたらした。
あずき掛かったルビーの色調。温かみのある赤果実やゆであずきの香り。丸みのある口当たりで、熟したニュアンスのある赤果実、程よくしっかりした酸、皮を感じるプラム的果実感、見事に溶けた優しく細やかなタンニンが調和した味わい。ラベルは、ダニスが仲間たちと共に楽しい時を過ごすパーティが大好きなことを表現している。
SO2無添加。
(インポーター資料より)
DANIS DANS LA VIGNE / Life of party 2020
ダニス・ダン・ラ・ヴィーニュのダニスは、AOPカオールの中心、ロット川流域にあるワイナリー、ラントネに生まれました。
ラントネは家族経営のワイナリーで、ぶどう品種はこの地域の王様であるマルベックがほぼ半分、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、フラン、セガラン(ジュランソン・ノワールとポルチュゲ・ブルーの交配品種)、ジュランソン・ノワール、エジオドーラ(ティンタ・ネグラ・モルとアボリウの交配品種)、エデレーナ(メルロとアボリウの交配品種)など、様々な品種を栽培しています。白ワインにはコロンバールを使用しています。
祖父のピエールは、このワイナリーに有機農法の理念を植え付けました。彼はこの運動の先駆者であり、1983年にはすでにルメール・ブーシェ(1981年に公式認定された有機認証)の認定を正式に取得しておりました。当時彼は協同組合に属しており、組合の中でオーガニックワインを生産したいと考えておりましたが理解されず、やむなく組合を離れ自身のワイナリーを設立しました。こうして、ドメーヌ・ド・ラントネは誕生しました。
ワイナリーは1980年代後半に建設されましたが祖父の死により父のフィリップが後を継ぎ、1989年と1990年に最初のヴィンテージを醸造しました。地球を汚染しないというオーガニック農法の理念を超えて、父は常に飲む人の健康を害さない、消化しやすいワインを造ることに心を砕いていました。彼はワインに酵母や酵素を一切加えず、1990年代にはすでに瓶詰め直前に少量の亜硫酸を添加するのみのワイン造りをおこなっておりました。
2002年には赤ワインへの亜硫酸添加を完全に中止し、その数年後にはロゼワインにも添加を中止しました(白ワインは2010年代半には亜硫酸添加を中止して以来すべて無添加)。なぜワインへの亜硫酸添加を止めたのか父に尋ねると、彼の答えは明快でした。「役に立たない、入れる必要がない」 また彼は常に、誰もが手軽に購入できるリーズナブルなワインを造ろうと努めており、ダニスもこの哲学を継承しています。
ダニスは家業の畑で育ちましたが、ぶどう栽培とワインに興味を持つようになったのは後になってからでした。文学、哲学、歴史、地理、そして特に社会科学に強い関心を持っていました。文学学士課程を修了後、大学では政治学を学びました。ロンドンに移り住んでから、たまたまではありますが飲食の仕事に就きました。そこでは同僚から多くのことを学び、世界各国のワインを知りました。2年後家族のワイナリーに戻り、ワイン造りを始めました。
そして翌年、「danis dans la vigne(ダニス・ダン・ラ・ヴィーニュ)」を設立しました。この会社では、実家のぶどうを購入し独自のワインを醸造しますが、2022年父が引退したことによりラントネも継承しました。ダニスはワインを造り始めてまだ7年と若い生産者ですが、彼の造り出すワインの完成度の高さには舌を巻きます。カオールというと、黒ワインという異名のように濃く、タニックなワインを連想しますが、ダニスの赤ワインを飲んでみるとそのかけ離れた印象に驚かされます。確かに色合いはダークな色調ですが、透明度が高く、飲み心地は浮遊感すら感じられるほど軽やかなものです。しかも口当たりは滑らかで、タンニンは繊細。丸く調和のとれた品のある味わいです。
祖父、父から代々受け継がれてきた自然なワイン造りへの強い探求心が、きっと完成度の高いワインを生み出すのではないでしょうか。(インポーター資料より)

