Farnce / Savoie
Jean Yves Peron
· La Tour Sarazine 2021
品種 ミュスカ・プティ・グラン
750ml 白(スキンコンタクト)
粘シスト土壌。14日間全房発酵の後、400Lの樽で12ヶ月の熟成。
黄金色。
黄桃やプラム、黄柑橘、マスカットなどの果実香に、ジャスミンや沈丁花を想わせる白い花のかぐわしさ、オレンジピールのほろ苦さ、ベルガモットや白胡椒の爽やかな様子が加わります。
小気味良い伸びやかな酸が感じられ軽快な飲み心地。それでいて、口中に膨らむフルーティーな果実味は緻密で、マスカットや白い花のアロマティックな様子、柑橘やスパイスの清涼感が溶け込み、旨味を伴いながら広がります。僅かに残る桃の果皮のようなタンニンや柑橘ピールのほろ苦さが香り高い果実の風味に引き締まった印象を与えています。
(インポーター資料より)
Jean Yves Peron / La Tour Sarazine 2021
ジャン=イヴ・ペロンは2004年からサヴォワのアルベールヴィルでマセラシオンを行う醸造を主にワイン造りする生産者です。
彼は90年代にエノログの学校に通い、その後はアルデッシュ県コルナスのティエリー・アルマン、アルザスのジェラール・シュレールの元で働き、その他にはアメリカやニュージーランドでも経験を積んだ後、2004年独立に至ります。マセラシオンに関する豊富な知識と経験や高度な技術を駆使して、2011年以降はサヴォワ県内で育つイタリア品種も取り入れ、現在毎年約16キュヴェを造り出すフランス国内では唯一無二と言っても過言ではない生産者です。
イタリア品種に関しては、2017年に現カーヴを建設後、醸造規模を拡大しイタリア現地のアスティとカザーレ・モンフェッラートの葡萄も扱い”i Vicini”というネゴシアンシリーズも並行して醸造を行っています。
とても面倒見が良く穏やかで、話すことが大好きな印象を受けます。ワイン造りに関しては極力その年の特徴とテロワールが現れるよう自然に大きなリスペクトを払いつつ、長年の経験を元に常にロジカルで科学的なアプローチをします。この仕事を20年近く続けていても、毎年のように躊躇なく新しい試みをする探究心、そして彼の様相とその研究的な考え方は、一種のサイエンティストのように感じられます。
● 畑及び栽培
土壌:1.5haの石灰質、シスト、ミカシスト(結晶片岩の一つ、アルミや鉄分などのミネラルを豊富に含む)
畑は標高250~550mに位置し、セラーも570mと高く夏でも温度が比較的低く保たれます。サヴォワには山が多くあり、元々寒い地域のためワイン造りにおいては近年顕著に伺える地球温暖化に対応できていると話していました。例えば2018年のような猛暑の年であっても酸を保ち、バランスの良い仕上がりとなっています。
●葡萄品種:(サヴォワのフランス品種)モンドゥーズ、ジャケール、アルテス、ルーサンヌ、ピノ・ノワール、グランジェ、ガメイ、ミュスカ・プティ・グラン。
(イタリア品種)バルベラ、グリニョリーノ、コルテス、モスカート、ヴェルメンティーノ、ピノネーロ、ファヴォリータ
● 醸造
4つのルール:手摘み、全房発酵、亜硫酸無添加、熟成は最低10ヶ月以上を原則とし、マセラシオンをする際は約10日間以上のマセラシオンカルボニック。多くは、その後ピジャージュを1回もしくは完熟ぶどうを扱う場合はアルコール発酵が終わりに近づくまで1回/日行い長期間マセラシオンを続けます。
熟成は主に樽、ステンレスタンクやグレ素材のジャーも使用しますが、その期間は瓶内より樽内での時間を重視します。経験上、ワインの複雑さは10ヶ月以降から増してくるケースが頻繁にあり、瓶詰め後1年目で飲める状態まで樽で寝かせるべきだと考えているためです。
(インポーター資料より)