Italy / Lazio
Le Coste レコステ
· Rosso de Coccio 2019
品種 サンジョヴェーゼ主体、チメルロー、バルベーラ、ロッソに加えられるブドウ畑 樹齢 30 年~
赤 750ml
収穫後、除梗してテラコッタ製の開放タンクで3週間、果皮と共に醗酵を促す。圧搾後もテラコッタのタンクの中で12か月の熟成。木と違い、ワインに直接香りをつけることなく、ニュートラルでいながら、土器内部の細かい気泡による微酸素接触、呼吸を得られることで、より柔らかみ、果実の濃密さを感じられると話すジャンマルコ。これまでに感じたことのない特徴的、官能的なロッソ。
なんと遂に出てきてしまいました。2015年にカンティーナに訪問した際、アンフォラ(テラコッタ製のタンク)に対して、嬉々として語っていたジャンマルコ。翌年には早速テラコッタのタンクが置いてありました。しかし、これまで一度もボトル詰めした話は聞かず、、時は流れ最近ではその存在さえ忘れておりました。
以前、彼が話していたんですが、「セメントや木樽と比べて≪素材≫として非常に興味深い、この素材がブドウ、ワインにどのような影響を与えるのか、自分なりに経験したい。流行に乗る気はないし、その違いがワインに感じられなければ、ボトル詰めする気はない。自分が納得できるワインしかボトル詰めしたくないんだ!」。
そのジャンマルコが、ようやくこの2019で、グラードリの土地・ブドウが、テラコッタによるミクロオキシジェネーション(微酸素接触)によって、今までにない表現を見せたヴィンテージ、としてリリースとなりました。
その名前はやっぱりシンプルで、陶器・土器を意味する「Coccio コッチョ」。昨今では、世界中のワイン生産者でも使用されているテラコッタ製のタンクですが、その本質を、「ジャンマルコ的解釈」で表現したワインと言えます。
サンジョヴェーゼ、メルロー、バルベーラをテラコッタ製のタンクで、果皮とともに 3週間、醗酵が進んだのちに圧搾。
圧搾してからもそのまま、テラコッタのタンクの中で12か月の熟成。
木樽以上にニュートラル(香りなどの要素が少ない)でいて、同様の「呼吸」が得られるこのテラコッタ容器での熟成は、「レ コステのブドウをより果実的に強く、土地由来のミネラルをより鋭角に感じさせる」、そう語るジャンマルコ。
ちょうど2019のロッソと同じタイミングでのリリースとなったので、それぞれの感じ方の違いを試していただくいい機会になりました。そして、容器の違いから感じられる、ワインの輪郭・質感・内面の大きな違いには、間違いなく皆さん気づいていただけると思います。
(インポーター資料より)
Le Coste / Rosso de Coccio 2019
ジャンマルコ アントヌーツィ、彼ほど合理的かつ感性的な造り手に出会ったことはあっただろうか。ヴァレンティーニやシュレール、、、愛する造り手のワインを飲むうちに、自らワインを造りの道を選んだジャンマルコ。フランスのヴァンナ チュール生産者の元で働きながら学び、帰国後2004年より祖父の住むラツィオ北部、グラードリのブドウ畑より栽培、ワイン造りを開始した。なぜフランスで学んだか?それは「自分が最も好きなワインの造り手達がいたから」、奔放なよう で非常に真剣、強すぎる情熱はすべて畑に、カンティーナに向けられている。驚くほど多種類のワインもすべてがシンプルに表現し続けた結果、愉しみのあるワイン、そしてたくさんのメッセージが込められている。 カルデラ型の湖ラーゴ ディ ボルセーナの畔。周辺の土壌は火山礫、凝灰岩、顆粒状の石が積み重なり形成されている。砂質、火山性の堆積物、特に鉄分が多く、石灰質と共にブドウに特徴的なミネラルを与えている。標高は350m ~450mの間に位置し、祖父の畑や周囲の小さな放棄地を寄せ集めた2ha(樹齢が非常に高い)と、2004年に彼が手に入れた3haの土地「Le Coste」。その他、少しずつ土地を買い足し、現在は合計8ha。畑では農薬はもちろん、堆肥 なども一切使わない農法を徹底。畑ではブドウ樹だけを栽培するのではなく、自家消費用に野菜やオリーブ(一部は販売用にも生産)、果実を混植。単一的な環境ではない、より多様性のある畑、自然環境に近づける努力を惜しまな い。「Le Coste」の畑は植樹から仕立て、手入れまで、一切の妥協なく≪最高のブドウ≫を収穫することのみを考えた畑。まだ15年に満たない樹齢でありながら、高樹齢の畑以上の良質なブドウを付ける。樹齢が古いという事はもちろん 大切だが、健全に年を重ねてきたかも大切。樹すべてを把握し、樹勢から結実、果実の状態まですべてを見てワインを造る。彼の醸造はカンティーナではなく畑でもう始まっている。
レ コステのフィロソフィともいえる、醸造からボトリングに至るまで、一切の薬品類、温度管理、清澄、ろ過を行わないワイン造り。細かく分かれた畑から収穫されるブドウはそれぞれ、果実の密度、味わいの構成、いわゆるテロワール(土地) のキャラクターが違う。その違いを最大限に表現して造るため、ベース的なワインを除き、Cruごとに造られている。ポテンシャルを秘めたブドウには最大限の追求(挑戦)を、また日常的なワインには毎日飲んでも飽きることのない心地よ さ、愉しみを持ったワインにと、多様な中にもはっきりと個性を秘めたワイン。そしてすべてに共通しているのは、「異常なほどの飲み心地」。自由さを持ちながらも、ゆるぎない覚悟を持ち、挑戦をし続ける最高の造り手。(インポーター資料より)