France / Loire
OLIVIER COUSIN オリヴィエ クザン
·PUR BRETON 2022ピュア ブルトン
品種 カベルネフラン
750ml 赤
これが果たして、本当に造りたてのカベルネ・フ ランだろうか?
ワイン名の通り、口の中にほどける ように柔らかく広がるタンニンと果実は、どこまで もピュア。
赤系ベリーやレッドチェリーの果実に、 ほのかにベジタルなニュアンス。心地よく染み渡る このワインの一体感に酔いしれてほしい!
17 世紀にぶどうを広めたと伝えられるブルトン 氏の名前にちなんで。ロワール地方の中央部では 「カベルネ・フラン」のことを「ブルトン」と呼ん でいる。「ピュア・ブルトン」とは「混じりっけの 無いカベルネ・フラン」という意味。
1996 年にオリヴィエ自身が植樹したカベルネ・フラン。
マルティニエ・ブリアン城の麓に位置する、粘土石灰質、 3ha の畑。 除梗した後、足で優しく破砕、トロンコニック木製樽にて 60 日間のマセラシオン発酵。
その後ステンレスタンクで 6 ヶ月熟成。
SO2 無添加。
(インポーター資料より)
OLIVIER COUSIN / PUR BRETON 2022
フランス ロワール(アンジュ地方)
1960年生まれのオリヴィエ・クザン。
言わずと知れたナチュラルワイン業界の第一人者。その「職人気質」からか、「異端」とも言われる。独創的であるが故、世界中に熱狂的なファンを持つオリヴィエには、ワイン造りを始めた当初から今に語り継がれている数々の逸話がある。
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醸造学校にも通ったが、「何も学ぶことはなかった」とオリヴィエ。
2005年にアペラシオンを離脱。INAOのアペラシオン・コントロレの下で造られる工業的なワインに抗議を表明するため、ラベルに「AOC ANJOU」(※Aアペラシオン・Oオリヴィエ・Cクザンを意図)の文字を残してワインをリリースしたため、INAOから規則違反を受けた。
訴訟問題になってもなお、筋を通すため、彼は信念を曲げることはなかった。その姿勢に賛同したオリヴィエの支持者たちは、大挙して裁判の日に詰め寄せたという。この事件がきっかけとなり、工業的なワインとは全く違う、『職人によるワイン造り』に、多くの関心が寄せられることになった。
※訴訟の末、現在はVin de Franceとしてリリースされているオリヴィエのワイン。現在のバックラベルのAOCの文字にはオリヴィエの『新たなメッセージ』が書かれている。
また、彼の夢はヨットでの無寄港世界一周。そのヨットにワインを載せ、どんな味わいの変化をもたらすかを実験するなど、これもまた次元が違うエピソードの一つ。
一時引退?と言われたが、現在も少量生産。畑は当時の1/3ほどになっているが、世界中からの彼のワイン人気は衰えず。日本でのリリースもこの1回のみ。畑を引き継いだ、息子であるバティスト・クザンのワインもファースト・ヴィンテージから枯渇状態に。
畑は、アンジェの街から南に約20km。レイヨン川をはじめ多数の小川が流れ、穏やかな起伏ながらも非常に入り組んだ小渓谷が連なる、風光明媚な地域。
ワイン造りを始めた80年代半ばは、ビオでぶどう造りをしている生産者はほとんどいなかった。一貫して余計なものを排除し、自らの信念を貫き通すその意志の強さと徹底的した姿勢に、彼のワインを飲んだナチュラルワインのプロに
『これがナチュラルでなければ、何がナチュラルなのか』と言わしめる。
そのワイン造りの神髄は、ロワール、いやナチュラルワインそのものの土台となっているといっても過言ではない。
事実、ニコラ・ジョリーと共に、ビオディナミによるワイン造りを啓蒙する「ルネッサンス・デ・アペラシオン」の中心メンバーであるマルク・アンジェリは、2000年から全ての畑を馬を使って耕しているオリヴィエから、その方法を教わったという。
オリヴィエ曰く、
「古くからワインはぶどうを手で摘み、ただ自然に任せてワインを造ってきた。補糖せず、酵素も使わない発酵によって、土壌とぶどうの風味がはっきりと現れるワインができあがる。昔と同じ農業をすれば、醸造技術や醸造コンサルティングなど必要ない。」
彼のこの信念は今も全くブレることがない。