Italy / Trentino Alto Adige
Tropfltalhof
· Rosemarie 2022
品種:メルロー80%、カベルネソーヴィニョン20%
ロゼ 750ml
メルローは、カルダーロ湖にほど近くの、他の畑に比べ標高が低い場所にある区画フェルドに植えられている。この場所にはかつてアディジェ川が流れていて、川岸の土砂が徐々に浸食していく中で水がなくなったと考えられていて、川底の名残の小石が多くみられる。
樹齢20年ほどのメルローを収穫、除梗後ブドウを半日ほどスキンコンタクトさせ、フリーランで出たモストを木樽で醗酵、熟成させたロゼワイン。ワインの名前はアンドレアスの妻ローズマリーからもじって付けられた。
プレスし、一晩ほど果皮や種と浸漬状態にしたメルロー(80%)、カベルネ ソーヴィニョン(20%)のモストを一部取り出しアンフォラで醗酵&熟成を行った、オータ的にはマッサ ヴェッキアのロザートと双璧を成す本当に特別なロゼワイン。2022年ヴィンテージにはオータが収穫したブドウも混じっています!そのせいか、若干揮発酸が高いワインになってしまったそう…(笑)。
(インポーター資料より)
Tropfltalhof / Rosemarie 2022
イタリアで独占的な立法権が認められている5つの特別自治州の一つ、トレンティーノ アルト アディジェ州はチロル地方と呼ばれる地域で、第一次大戦まではオーストリア=ハンガリー帝国の一部だった歴史からも、ドイツ語が公用語となっている場所が残されています。
ボルツァーノを中心としたアルト アディジェは南チロルと呼ばれ(北チロルはオーストリア領のチロル州)、この地域独自の文化が育まれ、ドイツ語でSüdtirol(南チロル)とワインのラベルに表記できることを含めワイン法にも独特の影響を与え認可されています。
ヴェネツィアから北西に250km、ボルツァーノの南西20kmの場所に位置するカルダーロは古代に組成した土壌と温暖な気候から、南チロルで最も特徴的なワインの産地として知られ、今でも協同組合の650人の組合員によって500ヘクタールもの広さの畑でブドウの栽培が行われています。
一族の手によって耕されてきたトロプフルタルホフの畑は、1980年代に現当主アンドレアス ディクリスティンへと受け継がれました。「自然に対峙するのではなく、自然と共にある」というアンドレアスの言葉通り、畑でブドウを観察することに膨大な時間をかけ、自然と大地の調和と均衡の手助けをしたいと考え、1997年からビオディナミ農法を実践しています。2009年ヴィンテージまでは生産したブドウを別のワイナリーに全て販売していましたが、2010年ヴィンテージより自らワインを醸造しボトリングを開始しました。
アンドレアスが考える循環型の農業の中で「めん羊」は重要な存在で、羊が食べる牧草を自らで育て、羊の糞尿は堆肥となり畑を豊かにし、羊の肉はサラミやスペック(燻製した生ハム)となり刈られた羊の毛と共にワイナリーを支える一助となります。3つの異なるキャラクターのブドウ畑の合計は2.6ヘクタールで妻ローズマリーと2人の子供たちヴェレーナとヤコブと共に、ブドウ以外にもリンゴ、スペルト小麦、トウモロコシを栽培。傍らでアグリトゥリズモも運営し、宿泊者には農業体験と共に、家族が仕込んだ加工食品を味わってもらうことで身体全体でこの土地を感じてもらうことに努めています。
毎年異なる特徴が備わるブドウを余すことなくワインとして表現するため熟成容器にアンフォラと木樽を選んだアンドレアスは、車で30分ほどの街メッツォロンバルドにあるフォラドーリのエリザベッタ女史に紹介された、スペインの生産者のアンフォラで醸造を始めました。ワイナリーにはエレベーター以外に機械はなく、ポンプや濾過機すら使わず重力や液体の特性を活かしたワイン造りを目指しています。ワイナリー名のTropfltalhofトロプフルタルホフはこの地域の言葉で「水の滴り落ちる渓谷の農場」という意味で、川の水が干上がることもあるほど気温が高く乾燥した夏となるこのエリアの中でも、絶えず水が流れる小川がある場所を指しています。
(インポーター資料より)